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Channel: Ichiya Nakamura / 中村伊知哉
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学長くんガチョーン. 入山章栄さん

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 ■学長くんガチョーン. 入山章栄さん




今いちばん有名な経営学者。ピッツバーグ大博士からニューヨーク州立大学助教授を経て早稲田ビジネススクールの教授。テレビにラジオに大活躍ながら企業経営にも携わるマルチ。で、いつも自然体でカッコいい。家族のおられるマニラに行ったと思ったら、フィリピン人のような髪型に変身されて、そんな好感度の上げ方があるのか!勉強になりました。


◆いま力を入れていること

しいていうなら家族。マニラに来たのは、妻の海外で働く夢を実現した。家族は基盤にある。

子どもたちが帰ってきたときにおかえりという人がいない。いっしょにご飯を食べながらくだらない話をするというのが大事でマニラに来ている。


◆野望

そろそろ早稲田をやめようかな、、やめる気は今のところないが、いま仕事の割合で大学関係の仕事は2割くらい。残りの8割の内の4割はラジオやテレビなどのメディアの仕事。残りは企業のアドバイザー。社外取締役などをやっている。真剣に。これらが混在している。

いまとてもおもしろいが、人間はエスカレートしていく。なので、もう1段おもしろいことをやりたい。早稲田も楽しいし、今すぐやめようといいことではないが、ずっとここいるという気持ちでやっているとおもしろいことが出来ない。もっとおもしろいことがないか、といつもおもっている。


◆学校

なんでも学校。学校の定義はあるとおもうが、学びの場という意味では、学校に先生みたいなののいるとするとみんな先生。人間は認知が狭い。世界は広い。人間は成功すると、自分の見ている世界が世界そのものだとおもう。自分が正しいとおもい学びを止める。

若いときに成功した起業家が、途中でうまくいかなくなったりする人が結構出てくるが、これはどこかで学びを止めているから。歴史上の偉人はほとんど大器晩成。人間は若い頃は失敗している方がよい。それがあるから人間は自分が見ている世界が狭いことをしり、認知を広げる=学習。学びを常に続けることが重要だと考えると、なんでも先生。

ラジオ番組を一緒にやっているのは元乃木坂46の20代後半の子。彼女が言っていることはわけがわからない。ラップなどを教えてもらって、聴いてみる。それも学びの一つ。


◆変化の習慣化・アウトプットの機会を設ける

日本に帰ってきたときは自分のことを誰も知らない。色んな方が声をかけてきたときに人見知りなので、緊張する。それでも頑張って飛び込んでしゃべってみる。そうすると、だんだん麻痺してくる。習慣化する。カチコチの日本企業は、変化は急に起こると思っている。

変化は習慣。変化をするためにちょっと自分と違う人や会ったことない人を捕まえてみる。変化ができる人や企業はそれが常態化している。

多くの人は怖いから変化をしない。小さいことでいいからやればいい。WiLの伊佐山元さんに、講義へ来てもらった際に、社会人大学院生から「伊佐山さんみたいになるには?」と聞かれた際に、「今日降りる駅を一個変えなよ。」と。降りる駅を一つ変えるくらいは怖くない。小さな変化はむしろ楽しい。それを繰り返すのが重要。毎日やっていると習慣化する。もっと遠くへもっと色んな人と、となる。結果的に10年前と比べると信じられないことをやっている。

一番日本でやっているのはサイバーエージェント。サイバーエージェントの大事にしている価値観は、変化の習慣化。だからウマ娘。が生まれた。変化が習慣化していないと出てこない。


習慣化した先で色んな人と話すが、アウトプットの機会を設けることが大事。ぼくは、アウトプットとインプットを同時に行っている。たとえば、対談の機会をいただいたときになるべく自分が会ったことない分野の人としゃべるようにする。まず自分のアウトプットをしないといけない。自分はこういうことをやっていて、計画的な視点はこうで、と。そうしないと、その人と話ができない。その人が知らない分野を教えてくれることがインプットとなる。アウトプットはインプットであり、インプットはアウトプット。好奇心を持ってやっていく。


いまはアウトプットの手段がとても増えている。YouTube、note、SNS…。知らないコミュニティに入って、自己紹介をすることもアウトプット。


◆キミたちへのメッセージ

文化放送で浜松町Innovation Culture Caféという番組をやっていて、iUの学生が最近手伝ってくれている。おもしろい。目標が就職率0。最高。iUのような組織が日本を変えていく。一番日本を変える進学パターンはN高出身iU進学なのではないかと周りの起業家がいい始めている。iUを楽しんで使い倒してほしい。

しかし、iUという名前に頼るとやばい。なにも知らない状態で入ってくる子はおもしろい。こういう組織は初期メンバーがおもしろい。


いまいる早稲田大学ビジネススクールのことも心配している。10年前に日本に帰って来たとき、社会人大学院は冬の時代。どちらかというと日本ビジネススクールは慶應。早稲田もやっているの?という感じだった。かつ、国内ビジネススクールに光が当たってなかった。そのときに入ってくる人はおかしい。おもしろい。未だに中がいい。

いまは人気が出て、とても優秀な方が入ってくる。早稲田ビジネススクールに入ることが目的となっている。心配しているのが、優秀なのだが真面目。学生に可能な限り変人を入れたいが真面目な子が増えている。

iUにはおもしろいことをやってほしい。いかにiUのブランドを破壊しながら親から反対される大学を目指す、最高です。



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