■美術館博物館政策に参加します。
今期から参加します。
博物館、美術館、動物園などの振興を議論します。
博物館法の登録や学芸員の制度を改正する大きな宿題を負いつつ、コロナ後の博物館の在り方を展望するもの。
デジタル時代にアートが果たす役割について私見を述べていきます。
初コメント3点。
1.法改正。
長年の懸案をクリアするもの。支持する。
しかしなぜ登録のメリットがないところまで制度が動かなかったのか。
それは、制度改正に国民の支持があるのかという問いでもある。
村の問題で、国民にとっての優先度が低いのではないか。
法改正に至るには、優先度を上げる努力が必要ではないか。
いかに博物館法の登録・学芸員制度の改正が国民生活や社会経済にとって大事かの説得力が重要。
博物館がこう変わり、国民にこういうメリットがある、ということを表すべき。
中間まとめ冒頭「国民生活に欠くことのできない施設」と博物館は見ているが、国民がそう見ているかの厳しい評価・検証が必要。
2.博物館の役割。
WG浜田座長が下記のとおりまとめている。
①「まもり、うけつぐ」コレクションの保護と文化の保存・継承
②「わかちあう」文化の共有
③「はぐくむ」未来世代への引継ぎ
④「つながる」社会課題への対応
⑤「いとなむ」持続可能な経営
シャープでわかりやすく的確。
博物館がその役割を担わせてもらえるのか、が問題。
デジタルやネットワークで、知は急激に分散していく。
情報も活動もリアルの場からバーチャルに移行していく。
博物館の意義は逆に厳しく問われる。
それに対し、どういう価値を打ち返すのか。
情報化、ネットワーク化が真ん中の課題。
3.データの共有。
博物館政策のプライオリティを上げ、ビジョンを描くには、その前提となるデータを共有しておきたい。
利用動向:年間どれくらいの人/時間が利用するのか
市場規模:年間総事業費はどの程度か
収支構造:公共、企業協賛、入場料の比重はサステナブルか
それら基礎数字が、他の文化施設(教育・エンタメ)などと比べどういう位置か。
G7や中国など他国と比べてどういう位置か。
を踏まえて、
どう成長戦略を描くのか
サステナビリティを確保するのか
格差を是正するのか
という政策ないし戦略を描く必要がある。
と申し上げました。
門外漢の新顔にしては申し上げすぎですが、博物館法がかつて法改正に挫折したことなどを踏まえ、学界・業界の内輪話で満足せず、普通の行政分野で行われている数値による評価分析を踏まえた科学的な政策論にしたいと考えました。
議論、スタート。