■クールジャパン:フルーツ
NHKクールジャパン「フルーツ」の巻。
フルーツはどの国にもありますが、今は日本のいろんな果物が高級ブランドフルーツとして外国に輸出される時代です。
「ぜいたく」
日本は今でこそ溢れるほどフルーツがあるが、ぼくや鴻上さんが小さな頃は、りんごやみかんはあったけど、バナナやパイナップルは貴重品で“特別なもの”でした。
キーウィーなんて見たこともなかった。
重い病気で臥せっていたらお見舞いの定番はフルーツ盛り合わせ。
重い病気にかかりたいと思ってた。
たまに食べる贅沢な果物はつつしんでありがたくいただく。
バナナもパインもキーウィーもりんごもみかんもていねいに皮のカバーをはずして、ありがたくいただく。
ちなみに日本で最初のフルーツパーラーは大正時代に果物屋さんが始めたものだそうで、昭和のはじめにはフルーツパフェがメニューとして出ていたらしい。
ずいぶん贅沢なものだったと思います。
「いちご」
農林水産省によると、1980年代には、たった35品種だったイチゴが90年代には87品種までに増加。
2018年の段階では250品種が登録されています。
つまり40年で7倍以上になったわけだが、その原動力が、ご当地間戦争でした。
今では、単県種といって、他の県には生産を認めない品種が多い。
他の県が美味しくないものを生産してブランドが落ちるのを防ぐため。
鶏肉もうどんも、各地がブランド戦略で競争しているのはこの番組でも紹介されたけど、いちごにも熾烈なたたかいがあります。
みなさんも、いちごを食べる時は、そういう努力に思いをはせてみたらどうでしょう。
「干し柿」
干し柿は平安時代、今から1100年前、927年の『延喜式』という文献に、祭礼用の菓子として登場しています。
1000年以上前から、貴重だった甘味の王様として君臨してきました。
ちなみに、表面に付着している白い粉は、柿の実の糖分が結晶化したもので、日本ではかつてこれを集めて砂糖の代用としていたといいます。
柿はもともと中国から日本に伝わったものだと言われているが、日本で改良されて海外に広がって、海外でも日本の発音で「カキ」と呼ばれています。
品質をあげて世界に流通させるクールジャパンの超古株。
かつては南国のフルーツにあこがれていた日本がフルーツを進化させて、外国のみなさんに喜んでもらえる。
これもクールジャパンだったんだ、と改めて認識しました。