■デジタルえほんアワード2014
デジタルえほんアワードは、スマートフォンやタブレット、サイネージや電子黒板など、テレビ・PC以外の新しい端末での子ども向けのデジタル表現すべてを 「デジタルえほん」とし、応募作品の中から優秀な作品を表彰するものです。 http://www.digitalehonaward.net/news/20140907.html
われらがNPO「CANVAS」、われらが株式会社「デジタルえほん」の共催です。今回が3回め。過去2回の模様はここに記してあります。
第一回
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html
第二回
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/06/2013_13.html
審査委員は以下のかたがた。
・いしかわ こうじ 絵本作家
・角川 歴彦 株式会社角川グループホールディングス取締役会長
・香山 リカ 精神科医・立教大学教授
・きむら ゆういち 絵本作家
・小林 登 東京大学名誉教授・国立小児病院名誉院長
・杉山 知之 デジタルハリウッド大学学長
・水口 哲也 クリエイター・プロデューサー
・茂木 健一郎 脳科学者、慶應義塾大学特任教授
今回、19か国から300作品に応募いただきました。ボローニャ国際児童書展のデジタル部門を上回る世界最大のデジタルえほん賞です。
同時開催の「国際デジタルえほんフェア」には40か国200作品に応募いただき、これも世界最大のデジタルえほん展です。
http://www.a-m-u.jp/event/2014/11/digital-ehon-fair-2014.html
さて、受賞結果。
◯企画部門。審査員特別賞は佐藤ねじさん「路上絵本」。企画だけでなく、「来月には実装する」(佐藤さん)そうです。同じく準グランプリはayaさんの「いろさがしえほん」。彼女、KMDの学生です。でもぼくらは審査に全く関わっていない、ガチの受賞。ayaさんも「実装します」。実装せえよ。
◯作品部門。入賞は15作品。デジタルえほんとDNPが作った「ピーターパン」もいただきました。
審査員特別賞は4点。PPPさんの「WA!SK」のほか、フィンランド、スペイン、ウクライナの作品。
準グランプリはさんさんかん さんの「きりえほん」。モノクロの切り絵が深海をさんぽする作品。彼女は女子美術大学の学生。うれしいなぁ。
グランプリはオランダのDeveloplayさん「Nott Won't Sleep」でした。
審査員からコメントをいただきました。
◯きむらゆういちさん
私は絵本を600冊描いているのだが、デジタルえほんはこれまでの絵本の枠を超えていると感じる。これまでの絵本は主人公がいて、その思いのもとに話が進んでいく。デジタルえほんは、読者一人ひとりが関わって完成するもの。全ての人が関わる面白さが広がっていくといい。
◯いしかわこうじさん
「きりえほん」は切り絵が動く気持ちよさがあった。「気持ちいい」がデジタルえほんのポイントだろう。今年のボローニャ国際児童書展を訪れ、あれこれ見て回ったのだが、世界のかたがたから日本の作品を出したいという声を聞いた。デジタル技術も手伝って、世界の感覚が近づいている。日本のえほんが最早エスニックなものではなくなっている。デジタルえほんを世界に打ち出していきたい。
◯角川歴彦さん
実に変化が激しい。技術も内容も向上している。タブレットのようなデジタルの発明に基いて、創造力が豊かになっている。さらに、作品をつくるみなさんが経済的にも幸せとなることが大事。そのための流通システムを作りたい。
◯香山リカさん
精神科医として、創作物は心・脳・身体に存在するよいものを落としこむものだ、と思っていた。しかし、デジタルえほんに接して、自分もこのように知覚できるのか、とか、物語の芽をみつけて紡ぐことができるのか、と感じた。自分の中の思考・感情の広がりを感じさせてくれる。「創作」が心や身体を拡張していく。それは楽しみであり、どこまで広がりをもたらすのだろうと心配にもなるほどだ。生涯この審査員を務めたい。
ありがとうございました。来年もよろしく。
デジタルえほんアワードは、スマートフォンやタブレット、サイネージや電子黒板など、テレビ・PC以外の新しい端末での子ども向けのデジタル表現すべてを 「デジタルえほん」とし、応募作品の中から優秀な作品を表彰するものです。 http://www.digitalehonaward.net/news/20140907.html
われらがNPO「CANVAS」、われらが株式会社「デジタルえほん」の共催です。今回が3回め。過去2回の模様はここに記してあります。
第一回
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2012/05/blog-post.html
第二回
http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/06/2013_13.html
審査委員は以下のかたがた。
・いしかわ こうじ 絵本作家
・角川 歴彦 株式会社角川グループホールディングス取締役会長
・香山 リカ 精神科医・立教大学教授
・きむら ゆういち 絵本作家
・小林 登 東京大学名誉教授・国立小児病院名誉院長
・杉山 知之 デジタルハリウッド大学学長
・水口 哲也 クリエイター・プロデューサー
・茂木 健一郎 脳科学者、慶應義塾大学特任教授
今回、19か国から300作品に応募いただきました。ボローニャ国際児童書展のデジタル部門を上回る世界最大のデジタルえほん賞です。
同時開催の「国際デジタルえほんフェア」には40か国200作品に応募いただき、これも世界最大のデジタルえほん展です。
http://www.a-m-u.jp/event/2014/11/digital-ehon-fair-2014.html
さて、受賞結果。
◯企画部門。審査員特別賞は佐藤ねじさん「路上絵本」。企画だけでなく、「来月には実装する」(佐藤さん)そうです。同じく準グランプリはayaさんの「いろさがしえほん」。彼女、KMDの学生です。でもぼくらは審査に全く関わっていない、ガチの受賞。ayaさんも「実装します」。実装せえよ。
◯作品部門。入賞は15作品。デジタルえほんとDNPが作った「ピーターパン」もいただきました。
審査員特別賞は4点。PPPさんの「WA!SK」のほか、フィンランド、スペイン、ウクライナの作品。
準グランプリはさんさんかん さんの「きりえほん」。モノクロの切り絵が深海をさんぽする作品。彼女は女子美術大学の学生。うれしいなぁ。
グランプリはオランダのDeveloplayさん「Nott Won't Sleep」でした。
審査員からコメントをいただきました。
◯きむらゆういちさん
私は絵本を600冊描いているのだが、デジタルえほんはこれまでの絵本の枠を超えていると感じる。これまでの絵本は主人公がいて、その思いのもとに話が進んでいく。デジタルえほんは、読者一人ひとりが関わって完成するもの。全ての人が関わる面白さが広がっていくといい。
◯いしかわこうじさん
「きりえほん」は切り絵が動く気持ちよさがあった。「気持ちいい」がデジタルえほんのポイントだろう。今年のボローニャ国際児童書展を訪れ、あれこれ見て回ったのだが、世界のかたがたから日本の作品を出したいという声を聞いた。デジタル技術も手伝って、世界の感覚が近づいている。日本のえほんが最早エスニックなものではなくなっている。デジタルえほんを世界に打ち出していきたい。
◯角川歴彦さん
実に変化が激しい。技術も内容も向上している。タブレットのようなデジタルの発明に基いて、創造力が豊かになっている。さらに、作品をつくるみなさんが経済的にも幸せとなることが大事。そのための流通システムを作りたい。
◯香山リカさん
精神科医として、創作物は心・脳・身体に存在するよいものを落としこむものだ、と思っていた。しかし、デジタルえほんに接して、自分もこのように知覚できるのか、とか、物語の芽をみつけて紡ぐことができるのか、と感じた。自分の中の思考・感情の広がりを感じさせてくれる。「創作」が心や身体を拡張していく。それは楽しみであり、どこまで広がりをもたらすのだろうと心配にもなるほどだ。生涯この審査員を務めたい。
ありがとうございました。来年もよろしく。