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Channel: Ichiya Nakamura / 中村伊知哉
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学長くんガチョーン. 佐々木かをりさん

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 ■学長くんガチョーン. 佐々木かをりさん




通訳からのジャーナリストからの起業からの経営者。同世代ながら、すごいおねえさん。

ぼくが官僚のころ、デジタル化が始まったころから存じ上げているので、もう30年ほど背中を追っかけています。


◆なぜ起業を

起業という単語・概念のない時代。大学を出た後、アルバイト先にそのまま就職。8,9年が経っており、このままこうやっていくのかとおもい辞めた。

1. 音楽業界でフリーランスの通訳の仕事をしていた。仕事が増えていったときに、屋号があると支払いをしやすいと言われた。

2. これからどうやって就職もしないで生きていくのか、どうやって生計を立てるのだろうと考えた。

3. 通訳や翻訳の方々を語学家さんとしてだけで使うのはもったいなく、総合コンサルタントとして使う仕組みがあるといい。

この3つの要因により会社(株式会社ユニカルインターナショナル)にしようとおもった。


◆株式会社イー・ウーマン設立

丁寧にいい仕事をすることで、次の営業につながるというやり方で仕事をしていた。88,9年からデータベース・Eメールを使い始め、92年には全面Eメールへ。WEBサイトは95年に作った。インターネットが女性や障害がある人、地方に住んでいる人の働き方にどういうインパクトがあるか、やいまでいうSDGsやESGの考え方をずっと提唱していた。

それをユニカルインターナショナルの利益を使ってボランタリーにやっていた。そろそろ無駄遣いしないようにプラマイ0くらいにならないかとおもっていたときが99年のIT

バブルにぶつかった。そしていろんな人とお金が集まった。

ボランティア事業がユニカルインターナショナルの負担にならない形にならないかな、という相談があっという間に何億円の資本が集まるくらいになった。ユニカルインターナショナルの中で抱えきれず、やむなく2社目になった。2000年にイー・ウーマン設立。


◆苦しい期間

2000年-2010年くらいは生きた心地がしないくらい大変だった。人のいろんな面を見た。3回くらい命を落としてもおかしくない局面があった。

企業によっては次の商品アイディアが湧かない、マーケティングの方法がわからない、人を知らない等、で苦労するとおもうが、それは全て人で解決する。


◆先を思い描く

いつもアイディアを持ってやりたいことがある。基本的に真面目にやっているので続いている。10年20年先を描いていた。SDGsやESG、ダイバーシティなど20年間言っていったことをやっと人々が大切だとおもってくれるようになった。20年前に説明しても社員にもわかってもらえなかった。


◆人が全て

仕事を誠実にする、正しくする、意欲的に誰が見てなくても全力で仕事をするの、自分を高めて毎日自分のスキルを上げる人。チームワークができる、会社のビジョンを理解する、こういう人が集まると会社に成功へ向かう。


◆学校とは

学校は問を与え続けてくれる場所。50年くらい前、学校は知識を与えてくれる場所だった。今、検索すれば知識は出てくる。どういう考え方で知識を使ったらいいのか・なぜそういう風になったのか、という問を学生仲間や先生たちとやり取りしながら自分の考えを深める。


◆働く人の円卓会議

通常女将の言っていることを下々に伝えるのがマスコミ。インターネットもそういうところが多い。下々のものが質問し、専門家が答える。

それをフラットにし、専門家が質問すると一般の人が自分の体験と意見をアイステイトメントとし、ある文字数で書いてくる。ダイバーシティ思考の訓練なのだが、1つの問(北朝鮮・虐待・教育・子育て・美容etc.)に対して様々な体験と視点が色んな角度から集まるので、体験と知恵のデータベースが出来上がる。オンラインで時間と場所を選ばないので続けている。


◆大学はBehaviorを見つける場所

大学はそういう問をもっと日常的に先生と生徒でディスカッションし合える。先生は問を与え、違う角度を見せる。

学ぶ習慣、考える習慣、ディスカッションすること、いろんな知恵を混ぜてより良い答えを出すそういったBehaviorを見つける場所。


◆キミたちへのメッセージ

一番大切だとおもうことは、たくさんの人に出会うこと・たくさんの場所に行くことといった体験を増やすこと。色んな体験を積み重ねてほしい。

海外に行くと電気もない・水も飲めない地域がたくさんある。そこから帰ってきたときに、日本に暮らし・学び・働くことがどれだけ世界中で珍しいほど幸せなのかを実感した。

この地球を良くするために、小さいことで落ち込んだり・嫌がったりせず、大きい目的へ向かう。国際女性ビジネス会議をオンラインでやっているので、そこで知のシャワーを浴びるのもおすすめ。


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